宮川えりか研究室 国際基督教大学教養学部

良い休息
研究する

休むときも、

働くときも、

心は動いてる休暇と仕事の
好循環を考える心理学

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良い休息
研究する

宮川えりか研究室では、「休み方」に関するさまざまな課題を心理学の理論や方法を用いて研究しています。子どもから大人まで、多くの人が忙しい日々を送っている現代においては、ただ休むだけではなく、心身ともに回復できる効果的な休み方が重要になってきます。「良い休息」を探求することを通して、やりがいを感じながら働き、仕事以外の生活でも充実した生き方を実現できる社会づくりに貢献することを目指しています。

研究テーマ

労働者にとっての
効果的な休み方とは?

厚生労働省の休み方に関するマニュアル(2020)によれば,仕事で成果を出すためには,ただ働くだけではなく,戦略的に「休む」ことが大切だと指摘されています。また,学術的な研究においても,仕事の疲れやストレスを仕事以外の時間を活用して回復すること(リカバリー経験と呼ばれています)の重要性が示されています。このような背景から,いかにして労働者のリカバリー経験が促進されるのか,そしてそのリカバリー経験がどのようなポジティブな効果をもたらすのかについて検討しています。現在は,特に育児中の労働者のリカバリー経験を高める方法について研究を進めています。

幸せや成長を
もたらす旅とは?

旅行の心理的効果に関する研究は多岐にわたりますが(e.g., Filep et al., 2017; 小口, 2006; Uysal et al., 2016),旅行者の心理的効果を検証した研究は不足しています。国内外において今後も多くの人々が旅行することが予測される現状を踏まえると,旅行に出かけることでどのような心理的変化がもたらされるのか,どのようにすればより良い旅行体験をすることができるのかを解明していくことは重要な課題と言えます。このような背景から,旅行経験がもたらす旅行者の心理的効果について,ポジティブ心理学の視点から多面的に検証しています。現在は,特に家族旅行に関する研究を進めています。

良い出来事を
味わうには?

セイバリング(savoring)とは,簡単に言うと,ポジティブな出来事が起きた際に,その経験を楽しみ味わうことです(参考:Bryant & Veroff, 2007)。海外ではセイバリングに関する研究が増えていますが,日本国内ではまだ十分に研究されているとは言えません。そのような現状で,日本人を対象に研究をしていくために,日本語版のセイバリング尺度の妥当性の検証をしてきました。それに加えて,特に旅行場面におけるセイバリングの機能や幸福感との関連についても検討しています。

宮川えりか研究室 国際基督教大学 教養学部 助教
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専門領域 産業・組織心理学,観光心理学,ポジティブ心理学
研究テーマ 労働者のリカバリー経験,旅行がもたらす心理的効果,セイバリングとwell-beingなど